MET通信第14号『変わる企業評価 ~融資審査で重要となる視点とは~』

2019年3月1日MET通信

MET通信
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99年から運用されてきた、金融機関の経営を細かく点検する際の手引書、「検査マニュアル」が今年度を目途に廃止されます。バブル崩壊後に多くの銀行が多額の不良債権を抱えたことを受け、貸出資産やリスクを厳しくチェックするために導入されました。不良債権処理に役立った一方、銀行に「検査マニュアルに従えばいい」という思考停止を生んだ弊害もあったといいます。

検査マニュアルでは、厳格な基準に基づいて融資先を「正常先」「要注意先」「要管理先」「破綻懸念先」「実質破綻先」の区分に分類し、その融資が担保や保証でカバーされていない限り、原則として「要管理先」「破綻懸念先」「実質破綻先」については開示債権(不良債権)にすることを求めていました。

これが廃止される意図はどこにあるのか、また今後、企業が融資を受ける際に代わって来るのはどんなことなのか、弊社財務コンサルタントで株式会社ライズ代表、渋谷和比古氏に聞きました。

変わる企業評価
~融資審査で重要となる視点とは~

渋谷:
「これまでは検査マニュアルに基づいて企業は評価されていましたが、それが廃止になります。経営者は銀行が何を評価項目とするかを意識しておく必要があります。」

写真左:弊社財務コンサルタント渋谷
写真右:弊社代表久保

「これまでは融資判断の際、決算書の内容に重きをおかれていましたが、これからは銀行側が本当に融資していい企業なのかどうか、事業を見て決めていくことになります。具体的には、事業の中身、社長の人間性やビジョン、内部の統制や従業員の取り組み、社内環境の整備など、様々な視点から今後伸びていく企業かどうかが評価されるのです。
 
 可能性のある企業を伸ばしていくことは、日本社会のために必要なことです。現状数字が悪くても、ベンチャー企業など、今後大きく飛躍していく会社もあるでしょう。数字だけを見て『融資しない』と判断することは、日本社会の成長を止めることでもあるのです。そのため、そういった企業にも積極的に融資ができるように、評価方法が見直されることになったのです。」

組織の内部へ目を向けることは、売上に即時効果が期待できるものではありません。しかし、長い目で見て企業の成長に欠かせないことであり、今後は融資の面でも評価されるということも含めて、経営者として取り組んでいくべき部分なのです。

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※参考記事:日本経済新聞17年12月15日
「 検査マニュアル18年度末に廃止 金融庁」