東平しらゆり保育園 園長 吉川貴也様 〜知る〜

不安を細分化していくと具体的な次のアクションにつなげられる

久保 

東平しらゆり保育園 園長 吉川貴也様をゲストに迎えております。
今回は「見知守破離」の「知る」について伺っていきます。

前回の「見る」では吉川様が弊社の「人が育つ会議セミナー」にご参加いただいた際のことをお話いただきました。
何か会議を運営するいいやり方があればいいなぁと参加されたのでしたね。

御社の中では事業承継の話も出てきた時期だったかと思います。
当時、吉川様は「不安」という存在を知り、その「不安を細切れにしていく方法」を知ったと仰ったように思います。
当時の漠然とした不安はどのようなことだったのでしょうか?

吉川様

言葉のコミュニケーションでしょうか。
私も父もあまり得意ではないので意思疎通がお互いに苦手だったんですよね。
父から「お前、園長をやれ」と言われた時に
自分はいったい何をどうやったらいいんだろう っていうことがわからない
具体的なことが何にもわからないというのが
やっぱりただただ漠然と不安だったんだなと。

久保 

その承継のお話をお伺いして、私は弊社スタッフと貴園に伺いました。
吉川様のお母様・お父様・弟様たちとお名刺交換させていただきました。
「もうのれんに腕押しだろうな」って思いながら帰ってきたんですよ。

子どもたちの教育に関わってらっしゃるので、ご両親が本当に素敵なお父様、お母様です。
でも「事業承継」はまた別ですよね。

吉川様

弊社も幾つか保育園を運営していますが
組織運営部分のコミュニケーションやノウハウは正直あまりないままに、法人の規模が広がってきました。
事業承継もですが、その経営課題も心配は尽きなかったですね。

久保 
その漠然とした不安をご家族で話しあうのですよね。

吉川様
(弊社メタモルフォーと)セッションする中で自分が何に不安だったのかということが
少しずつ具体的な課題として見えてきました。

久保 
経営理念も見直しされましたね。

吉川様

今思うと、もともとの「経営理念」はいろいろなことがいっぱい盛り込まれてたんですよね。
だから自分たちでも噛み砕いて理解しなくちゃいけない。
自分たちが理解したら、職員の皆さんや、園を利用していただいている保護者の皆さんにもよりわかっていただきやすくなる。
理念の見直しを(園の)運営に携わっている家族で行いました

久保 
もともと園長になるという日付は決まってたのでしょうか?

吉川様

いえ、決まってないから不安だったんですよね。

久保 

吉川様の学ばれ方は弊社にとっては非常に稀有な事例です。

弊社は対経営者のセッションだけでなく、
先代、従業員の方、場合によってはご家族までもセッションをしたり
会議ファシリテートとして交通整理をさせていただいたりしております。
課題の根本解決をするために伴走をしております。
弊社はご家族とは1回のみしかお目にかかっておらず、その後は吉川様お一人でのセッションのみですね。

経営者のみが学ばれて、学んだことを(会社・組織)に持ち帰る・・・
それをできる人はそんなに多くありません。
吉川様は「守る」ということをきちんとやっていこうとする方です。

吉川様

やり方がわからないから言われたことはやってみようとしていました。
知っていったからこそその先に繋がった気がします。

久保 

弊社の「ミッション遂行シート」というタスク管理のリストを非常に活用されていました。
「見る」のお話の中で、不安が細分化されたという面白い表現を使ってましたね。

吉川様

具体的にミッションとして設定する際に
・いつまでにそのミーティングの計画を立てよう
・目標設定をしよう
・実際そのミーティングでやる内容を決めるのはいつまでで
・そのミーティングを開催するのもいつまで
ということを細分化できました。
あとは実直にミッションを遂行していくだけです。

自分が不安だと思っていたことについて自分がもっと詳しく知ることができます。
知ると次に何していこうということを考えることにつながります。

不安を細分化していくと具体的な次のアクションにつなげられますね。

久保 

漠然とした不安が目に見えることで解決方法も見つかっていったんですね。
ありがとうございました!
次回は「見知守破離」の「守る」についてお伺いいたします。